>>365
すみません、仕事が忙しくなかなか来られませんでした。思い出はたくさんありますが、
独りよがりになっても申し訳ないし・・・と考えると、さて何を書いたらよいものか?と
躊躇してしまいます。

とにかくケンプが(当時の基準としては)頻繁に来日していた54年〜79年の間は、日本の
愛好家はケンプが大好き(人気No1,そして尊敬されてすらいましたから)、ケンプも
日本と日本人が大好きで、演奏会はそういう信頼感にあふれた親密な雰囲気がありましたね。
絶好調ですばらしい演奏だったので、アンコールに何曲弾いても鳴りやまない拍手に対して、
ニコっと笑ってピアノの蓋を閉めてしまうとか(聴衆からも「フフフフッ」という笑いが起きる)、
演奏後にステージ下から花束(たまにプレゼント)を贈るファンの数が半端じゃなかった(ケンプは
腰を折って、そのひとりひとりに必ず丁寧に握手をしていました。79年の84歳での最後の来日時には、
さすがに呼び屋の係り員が対応していましたが)。アンコールを弾く前には作曲家名と曲名を言って
から弾き始めましたね・・・なにか、演奏後の話ばかりですが、本番の曲目の演奏も、好調時は
(たとえばシューマンでは)この世のものとは思えない、詩情と空想と機智とユーモアと即興性に富んだ
息もつかせないめくるめく変化する音色と解釈で、もうメロメロになってました。ベートーヴェン、
シューベルトは最高の演奏でしたし(これはまた時間がある時に書きたいです)。

私は、ケンプさんの演奏に感動して「人生が変わりました」。いまでも感謝の念は絶えません。私の心に、
その演奏をもって永遠の刻印を刻んでくださったと思っています。