フランソワが初来日してその時に共演した東響の機関誌にベルナール・ガヴォディによる
フランソワ論の訳がのっていたのを入手したので少しばかり紹介を。
凄い独特な感覚の持ち主だったのはこれだけで分かります。


Q「お好きな作曲家は?」
A「とりわけ好きなのがバッハ、リスト、ショパンだと知ったら、あなたは驚くでしょうか?
ベートーヴェンのソナタは、その文学的な調子や不充分な造型ゆえに、私には退屈で
あるとしても、モーツァルトには魅了されます。だが、彼の小ソナタでグランド・ピアノを
傷めることもないと思います。古いエラールの竪型ピアノで彼の小ソナタの数々を弾く
くらいすばらしいことはありませんね。ウェーバーは天才的だと思っていますが、彼の
作品を引いたことは全くありません。だが、ブラームスの音楽に生理的嫌悪を感じるのは
どうしてなのでしょうか?思っただけで、指がおかしくなってしまうんです……。
ドビュッシーの『練習曲』、ラヴェルとプロコフィエフの全作品を好いと思います。
ですから、プロコフィエフの『ピアノ協奏曲第五番』の初演を私がニューヨークで、次に
パリでやったとき、どんなにうれしかったことでしょう!このように私の好みを、今私が
書いている協奏曲は、多分、知らずして反映していますね……」