バレンボイムの指揮は、どこかウソ臭い。
音楽的にはすごい能力、とてつもない才能だとは思うが、
どうもポーズでやってる感じが抜け切れない。
それもカラヤンやムーティのようなナルシズムと違って
熱っぽさを演じている己を醒めた目でみつめている胡散臭さ。
いかにも政治家といわれるのも、謙虚、真面目、温厚といった
表の顔の影に貪欲な権力志向がはっきり見えてしまうからだ。

むしろピアニストとして、柔らかさや伸びやかさをごく自然に発揮し、
無理に重厚ぶらない時の方が、ずっと素晴らしい。