してみると、やはりショパンという人物がいかにピアノを熟知し、人間の生理
まで考えていかに効果的にピアノを鳴らすことに長けていたか、というのが
ますます例外的ともいえるほどにすごいことのように思えてきた。
あのリストだって、ショパン無しには今残っている作品群はなかっただろう。

ただ、吉田秀和の本に書いてあったけれど、ブラームスも協奏曲2番あたりに
なると、ずいぶんショパンの書法を勉強した跡が見られるとのことだ。
確かにブラームスの協奏曲2番の2楽章にはショパン的なパッセージがいくつも
みられて、それがまたブラームスの個性と合わさって独特の感傷的な音楽を
聞かせてるところがある。個人的にはこの楽章を聴くたび、ショパンのバラード
4番に影響されたんじゃないかと感じる。ことに冒頭の8分音符4つのトリル
のようなフレーズとその後の4分音符からなる動機がそう思わせるんだろうけど。