センター盤第9の4楽章、歓喜のテーマのスタートの所でひどく
下手糞なテープつなぎがある。まさかテープが歓喜のテーマの寸前
で終わってしまったなんぞという不手際はありえなかろう。ではなぜ
ここに繋ぎ目があるのか。
最も簡単な推論。このつなぎ目の前と後は別演奏である。ここまでは
リハーサルルームでのオケだけのリハ。ここから後はバイロイトの
本舞台に合唱団・ソリストを入れての合わせのリハ。オケはあの深い
ピットの中にいるので、前半とは音がまるっきり違う。E盤が熱狂、
不安定、乱れ、C盤は理性的、安定、模範的演奏(ただしオケと合唱の
バランスはまだできていない。金管群がしばしば合唱を覆いつぶさん
ばかりに突出する。E盤ではバランスが整えられている。
1951年のバイロイトの主役はクナー、カラヤンのパルジファル、マイ
スタージンガー、指輪であって、これらのリハで本舞台は錯綜していた。
第9のリハを本舞台で長々とやるわけにはいかなかった。