>>10
こういうのは抽象的に書いてもしょうがないと思うけど

・音楽や人全般に対する愛を通じて、主人公の恋愛関係が深まっていく感じ
 基本的に現在のフツーの恋愛は消費を通じて成り立っているように見えてしまうが
 のだめと千秋の場合は、ただ、やりたいことをやっているうちに、互いを大事に
 思うようになっていく。

・登場人物が基本的にみな変だけどマジメ

・主人公2人のいずれもが、読者の誰もが共感してしまうようなトラウマや希望を
 かかえているが、それが解決されていく過程がよい。彼らはいずれも才能に恵まれているが、
 才能で解決がつかない部分で困っている。

 例えば、のだめは、ピアノを約束事にしばられて弾くことがイヤになっている。
 人はなぜ約束事にしばられる必要があるのか、ということは、別にピアノを弾くことに
 限って問題になることではないから、そこを通じて読者はのだめがピアノを弾けるように
 なるかどうか、筋を追っていくことができる。

 千秋は、子供の頃から憧れている指揮者としてやっていくという目標を厳格に掲げているために、
 演奏技術の高さを通じて、対人的な満足感にふけるようなところが欠けている人間として描かれている。
 だから、千秋は目標ができると、その達成のために自他に非常に厳しい要求をするが、
 恵まれた外見とありあまる才能、生来の率直さで、だんだん状況をよくしていく。

 高い才能は、それがあるだけで対人的な問題をはらむようなところがあり、
 現に彼らはそれによって苦労するが、結局、そこを才能のゴリ押しではない
 誰でも認めるしかないような正攻法で解決していく。そこがウケるんじゃないかと。

ちなみに個人的にはパリ編に入ってから、のだめや中国人の女の子(ピアニスト)が
空気読める/読めないみたいな表現を使ってて、萎えてしまった・・・。
すごく良い作品なのは全く変わらないけど、ちょっと崩れてしまって。
自分にとっては、上のような話は、純粋に娯楽的だったので。