大野和士モネ就任時のインタビューにこんなのがありますね。

オペラを指揮するときには、私は、徹底的にテキストを研究します。例えば、この7月に
カ−ルスルーエでトリスタンとイゾルデを取り上げる前に、ミュンヘンでトリンボルン氏
(二期会のラインの黄金やワルキューレで言語指導に来日)と共に、ひと言、ひと言を徹底的に
分析するわけです。こうしないと、作品を真に理解できないばかりか、オペラ歌手やオーケストラ
と対等にやりあうことなど、できません。

オペラを指揮するのに絶対に欠かすことが出来ない、と大野が言っているこの作業を
小澤征爾は残念ながら欠かさざるを得ないんではないでしょうかね。

多分ご本人も言語習得をやらなきゃやらなきゃと思いながら忙しさにかこつけて
やらないままきてしまったんじゃないでしょうか。ってこれはほぼ我々と同じレベル
のダメ人間じゃないじゃないですか。

そこを十分理解して、英語、ドイツ語、イタリア語、そしてフランス語を身につけた
大野という人物は、本当にこれから期待していい人だと思う。得意なことは誰でも努力
するけど、そうでないものを努力することは本当に大変だし、それを実行できた彼に
得意な音楽を期待しないわけにいかないでしょう。

正確だけど退屈な音楽、とは違う世界をこれから作ってくれる人じゃないでしょうか