http://www.youtube.com/watch?v=s8eigkwmMEo&mode=related&search=
カラヤンの長所と短所がすべて詰まった演奏だと思う。ちなみに俺は基本的にアンチ・カラヤンです。

・第1楽章は実に見事。好き嫌いなんていう次元の問題ではない。「美しいサウンド」というレベルではない。
なんという厚みを持った豊穣な響きだろうか。これだけ豊かな響きに凝って悪いことなどあろうか。

・一転して、第2楽章は実に情けない出来だ。
「この曲は〜な感じで演奏されなければならない」という風には思わないが、
この楽章には渋みの要素が欲しい。音色の華麗さとは逆の要素が欲しいのだ。
これはあくまで俺個人の希望に過ぎないが、決して少数派の価値観だとは思えない。
果たして、カラヤンオタどもはこんな演奏で満足なのか?それとも単にこの楽章の渋みのある演奏を聞いたことがないのだろうか?
それとも、これはカラヤンの欠点だと認めたうえで、その欠点すらも愛するのだろうか?
実に理解に苦しむ。
もっとも、音楽の方向性は一貫しているので、その点は非凡であろうがそんなことは
「帝王」などと持ち上げられなくてもできる。

・3楽章は特に言うことはない。好演奏。
・4楽章は実に立派。もう少し表情付けに陰影が欲しいが、全体の価値を覆すものではない。
クライバーの方が見た目は煌びやかかもしれないが、このカラヤンの演奏の方にこそ
より豊かな音楽の「美」があると言えるだろう。

総合評価としては2楽章以外は実に満足できる演奏。
だが、ぜひともこの2楽章みたいな演奏についてカラヤンシンパがどういう風に考えているか知りたい。