ブル7聴いてまいりました。
う〜ん、まだ彼女にはちょっと早かったようですね。
第1楽章冒頭、第1主題、第2主題と提示されていく段階で、リハがあまり取れなかったのだろうか、この恐る恐る確認しながら進んでいくような自信無さげな響きは何なのかと冷や汗をかく思いでした。
そして例の事故です。まさに頭抱えたいような事態でした。
第2楽章のあの美しい音楽もちっとも鳴り響かない。弦も平板かつ散漫な印象。管もばらばら。ちっとも歌い出さない。
いずれにしてもこの段階では指揮者はその場しのぎの棒を振っているだけで、オケ全体の統制にはまるで及んでいないように見えました。
オケとの意思疎通、スコアの読み込み等について、ここで批判されている意見もしごく尤もだと思います。
でもね、第3楽章から大きく盛り返してきたんですよ。
さまざまなモティーフが次々と表れ、統合され、音楽全体に大きなうねりのようなものが表れてきました。
この頃になると弦の音にもつやとなめらかさが見られ、歌が鳴り出したんです。
そして終楽章の盛り上がりへ。最後はとても楽しませてくれました。

総合点としては40点、といった印象でしょうか。
全般に荒削りでやや土臭いブルックナーでした。
いつもの彼女なら意外にも(失礼)とても精緻で周到な音を聴かせてくれるのですが。
確かに成功とは言えません。でも今後彼女がどんな音楽を造り出していくかという方向性は示してくれました。
終楽章では彼女の個性がまだ片鱗ではありますが確かに見てとれたと思います。
今はまだまだですが、これからの西本さんに期待していきたい。
彼女自身、現時点での実力(あくまでも現時点ですよ。将来性はあると思っています)とすさまじい人気とのアンバランスゆえに苦労しているところもあると思います。
賞賛しかできないような無能なファン(自戒を込めて言っています)では彼女を育てるどころかつぶす危険もはらんでいることでしょう。
西本さんは確かに「ええかっこしぃ」ですが、努力の人でもありますよ。
もう少し熟成を経た彼女のブルックナーを、改めて聴いてみたいと思います。

ちなみに私も楽屋待ちしました。だってファンだもん。