私はモーツァルト大好きで、彼の音楽はもちろん、ランドンが著わしている研究書とかも
何度も読んでいますが、それでもなぜかモーツァルト個人の人間性とか思想とかまでに
は関心がいかないです。ですから、他の人が彼の人間性をどう論じてもフムフムと聞いて
しまいます。

それではなぜ彼に関する研究書まで読んでるのかと言われると、あれほどの天才が、宮廷
では冷遇され(サリエリの妨害とかあったのは有名な話ですが)、貧困の中でかなりむごい
死に方(ランドンが引用しているディヴィーズの論文は、凄惨の一語につきます)をしたことが
どうしても納得できないからです。

彼はあと数年生きながらえれば、イギリスからの招聘の話があり、聖シュテファン大聖堂カペル
マイスター就任の話があり、「魔笛」の大ヒットがあり、状況は劇的に好転して、生活の心配から
解放され、安心して作曲に専念できる可能性が高かったのです。

それを思うと、赤の他人である私にも、無念で仕方がない思いがわいてくるのです。そういうわけ
で、彼の人間性や思想はどうでもよいのですが、彼の作品を愛し、同時に彼の恵まれなかった
人生を残念に思うモーツァルト・ファンは多いと思います。

私のモーツァルトに対するこのような態度も、754さんがおっしゃるような「モーツァルトの人間性や
思想のようなものまで勝手に理想化したり超主観的妄想レベルの深読みしようとする」ものになって
しまうのでしょうか。