この人の音楽はさ、解釈でも演奏でも批評でも
決定的なものを拒むんだよな、こうだー!というのをね。
しかもそれは、モーツアルトに多様な魅力があるてことではなく、
指針にすべき魅力が一つもないという方が近いという印象。
それで音楽に対する迷いやためらいをそのまま差し出すような
仕事の方がかえって相応しく聴こえてしまうということになる。

でも人が不可視の実質に惹かれるということはあるだろう。
幼年時代、世界のすべてがそうであったように。
そこにモーツアルトの不滅性があるんじゃないかな。
いや、不滅性とかマジでいうのも恥ずかしいんだけどさ。