>>280
オーソドックス、かつ、喜劇的といえると思う。

グリストのもつ明るさや愛嬌のある仕草や目の動きを最大限に生かすのに
最適な演出だったのではないかと思う。第4幕フィナーレでのフィガロとの
プロポーズごっこは特に面白い。この人は喜劇役者にもなれそう。

ケルビーノは文字通り「恋の天使」という扱い。
人が誰でも思春期のつかの間の間だけ経験し、大人になると失ってしまう
純粋な恋心(だからこそTPOをわきまえずあちこちで大人の恋の邪魔をする)
の象徴がケルビーノだと思っているので、個人的にはこういう演出が
しっくり来る。大人のミニチュアでねとねとしたケルビーノだったら
モーツァルトとダ・ポンテはわざわざ登場させたりはしなかった、と思ったりする。