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まともも何も、このオペラはどれが正当なバージョンか、よくわからない。
70年代に出たシッパーズ指揮のやつは、「コリントの包囲」と「マホメット2世」
のパッチワークだった。ただ、シルズが歌っていて、これで、漏れはロッシーニ
のセリアに目覚めた。
そのあと、当然のように「マホメット2世」のまともなディスクがつづけて
出た。
肝心の「コリントの包囲」は、オリジナルがフランス語版で
Le Siege de Corinthe。これにはたしかヌオーヴァ・エラから原語版が
出てはいるが、主役がルチアーナ・セッラでは、聞いてみようとは思わない。
漏れは、このソプラノのどこがよいのか、まったくわからない。
で、「まとも」というのが、オリジナルだということならば、既にこれがあるわけだ。
ところが、マホメット2世の改作が「コリントの包囲」ということになっているので、
話がややこしい。二つの作品には同じメロディーがたくさんでてくるらしい。
というわけで、「まとも」とはなんなのか、そのことから解決しなくては
ならない。「コリントの包囲」のリコルディのスコアがてもとにあるが、
乱暴な言い方をすると、ロッシーニのもっとも魅力的な装飾唱法を
すっかりそぎ落としたのが、「コリントの包囲」だとかんがえればいいみたい。
装飾(コロラトゥーラ)をとってしまったのは、当時のフランスで歌いこなせる
歌手がいなかった、といっている人もいる。