ハインリヒ・シュッツ
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0001名無しの笛の踊り
2006/12/04(月) 02:17:11ID:s+kMFrNh0345名無しの笛の踊り
2009/07/19(日) 05:55:13ID:PFU+hkXVこちらこそ、知ったかぶりで書いちゃったかなって反省しました。
お陰さまで、お互いにちょっと理解を深めることができましたね。
ということで、ネットで聴けるシュッツの6回目は、
「音楽による葬送(Musicalische Exequien)」作品7 SWV279-281
ジェフリー・トーマス指揮、アメリカン・バッハ・ソロイスツの演奏
ttp://magnatune.com/artists/albums/abs-heinrich/
CDの全曲試聴ができるMagnatuneの音源を利用して、シュッツの名作を聴く。
演奏者はこのレーベルの常連のようで、バッハのカンタータなど10枚ほどの録音をしている。
当団体のHPには、CDの解説(英文)もPDFファイルで掲載していて、極めて気前がよい。
ttp://americanbach.org/recordings/Schutz.pdf
日本語による詳しい解説や歌詞対訳は、つくば古典音楽合唱団のHPにあるプログラムノートに譲るが、
第1部で採用された12の聖句は、作曲を依頼した公の棺に金文字で刻まれ、
肉体の死が信仰を通して魂の救済へと導かれることを示している。
ttp://koten.sakura.ne.jp/choir/concert06.html
楽譜は一部を除き、Choral Public Domain Libraryに掲載されているので、
>>330に準じて参照してください。
ttp://www.cpdl.org/wiki/index.php/Heinrich_Sch%C3%BCtz
0346名無しの笛の踊り
2009/07/24(金) 06:52:06ID:ayOHADNkその代わりといっては何ですが、シュッツの同時代人で親交のあった作曲家
ザムエル・シャイト(1587-1654)の作品から、
「音楽の楽しみ(Ludi Musici)」第1巻(1621年)より、
4声のパヴァーヌ第5番 SSWV43をサヴァール指揮、エスペリオンXXIの演奏でどうぞ。
ttp://www.youtube.com/watch?v=KsSr9L0XCz8
あわせて、7月25日(土)午前3:03(現時時間7月24日20:03)から、
Deutschlandradio Kulturで、ローランド・ウィルソン指揮、カペラ・ドゥカーレ、
ムジカ・フィアタ・ケルンによるシュッツとシャイトのコンサートが放送されます。
(バート・アロルセン、バロック音楽祭におけるライブ録音)
ttp://www.dradio.de/streaming/dkultur_hq_ogg.m3u
曲目は、いずれもシンフォニエ・サクレ第1巻(1629年)から、
「わが魂は消え」SWV263
「われ汝らに誓う、イェルサレムの娘たちよ」SWV264
「わが民よ、わが教えを聞き」SWV270
「われら主をほめたたえん」SWV267
「来たれ、わが愛する者よ」SWV274
「主よ、わが唇を開かせたまえ」SWV271
「わが心、定まりて」SWV257
「わが子、アブサロン」SWV269
「おお汝はいかに美しきかな」SWV265
「愛する者よレバノンより来たれ」SWV266
その他、シャイトの作品が演奏されます。
詳しくはDeutschlandradio Kulturの次のページをご覧ください。
ttp://www.dradio.de/dkultur/sendungen/konzert/995406/
0348名無しの笛の踊り
2009/08/03(月) 22:45:08ID:mhhPT920ネット上の音源は比較的新しいものが多いので、
ピリオドアプローチの演奏ばかりですみませんでした。
シュッツの強靭な精神力を見習って、このスレも長く続いて欲しいものです。
ということで、ネットで聴けるシュッツの7回目は、
「十字架上のイエスの七言(Die sieben Worte Jesu Christi am Kreuz)」SWV478
ルドルフ・マウエルスベルガー指揮、ドレスデン十字架合唱団の演奏
ttp://www.wga.hu/music1/17_cent/schutz_7worte.html
1966年に録音されたマウエルスベルガー盤は、ヴィオラ・ダ・ガンバの響きなど
かなり年代を感じさせる部分もあるが、ドイツ語を一言ずつ噛み締めるような
端正な語り口からは、時代を超えて訴えかけるものがあるように思う。
0349名無しの笛の踊り
2009/08/03(月) 22:45:57ID:mhhPT920歌詞は、イエスが十字架上で語った言葉をすべて含むように4つの福音書から編纂され、
イエスの七言を中心に、器楽によるシンフォニア、冒頭・終結合唱が取り囲む
対称的な楽曲構成が採用されている。
1.冒頭合唱(Introitus)
「イエスが十字架につき、御身に傷を受けられた時、辛い苦しみとともに、
イエスが語られた7つの御言葉を心に留めよ。」
2.イエスの七言
福音書聖句が次の順に引用される。(*はイエスの言葉を含む。)
マルコ15:25、ルカ23:34*、ヨハネ19:25、ヨハネ19:26-27*、
ルカ23:39-42、ルカ23:43*、マタイ27:46*、ヨハネ19:28*、
マタイ27:48、ヨハネ19:30*、マタイ27:50、ルカ23:46*
3.終結合唱(Conclusio)
「神の殉教者を敬い、7つの御言葉をよく思いやる者を、神はみそなわし給う、
地上においては恵み深く、かしこにおいては永遠の生命をもって。」
日本語聖書の参照方法は>>323と同様です。ドイツ語歌詞および楽譜は、
Choral Public Domain Libraryを参照してください。
ttp://www.cpdl.org/wiki/index.php/Die_Sieben_Worte_Jesu_Christi_am_Kreuz%2C_SWV_478_%28Heinrich_Sch%C3%BCtz%29
0350名無しの笛の踊り
2009/08/03(月) 23:54:39ID:IV3zcLPh(動サ四) 〔「みそこなわす」の転〕「見る」の尊敬語。御覧になる。
「今も―・し、のちの世にも伝はれとて/古今(仮名序)」
補足説明「みそこなわす」は、動詞「見す」の連用形「見し」と、「行う」に尊敬の助動詞「す」の付いた「行わす」とが複合した「みしおこなわす」の転
かしこ 1 【▽彼▽処】
(代) 遠称の指示代名詞。
(1)話し手からも聞き手からも離れている場所をさし示す。あそこ。
「ここ―にベンチが置かれている」
(2)少し離れた所をさす。あちらの方。
「狼―に駆け廻つて/仮名草子・伊曾保物語」
0351名無しの笛の踊り
2009/08/08(土) 08:34:15ID:vKbUfoR/メッソーリによるシュッツ全集第1巻の抜粋盤だった。
ブリリアントの全集は一体どうなっているんだろう。
取りあえず、めげずに、
ネットで聴けるシュッツの8回目は、
宗教的合唱曲集(Geistliche Chormusik)作品11から、
「恵み深く平和を与えてください(Verleih uns Frieden)」SWV372
カルムス・アンサンブル・ライプツィヒによるライヴ録音
ttp://www.youtube.com/watch?v=zMAXMDaiQ7E&fmt=18
ルターによる古教会聖歌(Da pacem Domine)のドイツ語訳は、
30年戦争時代のドイツで、とりわけ好んで歌われた歌詞の1つ。
YouTubeには、アンドレアス・ハンマーシュミット(1611-1675年)の作品
(ハノーヴァー少年合唱団による演奏)もアップされているので、
聴き比べをするのもよいと思う。
ttp://www.youtube.com/watch?v=8GpxiAB9hQA&fmt=18
ドイツ語歌詞・楽譜の参照方法は>>323をご覧ください。
日本語による歌詞の大意は次のとおりです。
「主なる神よ、私たちの時代に恵み深く平和を与えてください。
私たちのために戦ってくれるものは他に誰もいません、
ただあなたを除いては、私たちの神よ。」
0352名無しの笛の踊り
2009/08/08(土) 09:33:04ID:vKbUfoR/2.(2), (6)の再発は喜ばしいけど、新譜が1枚しかないのはやはり寂しい限りか。
1.新譜CD
(1)ルカ受難曲 SWV480
ポール・ヒリアー指揮、アルス・ノヴァ・コペンハーゲン
dacapo 8.226019
2.再発CD
(1)音楽による葬送 作品7 SWV279-281 他
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮、シャペル・ロワイヤル
harmonia mundi france HMG-501261
(2)十字架上のイエスの七言 SWV478、イエス・キリスト復活の物語 作品3 SWV50
フィリップ・ピエルロ指揮、リチェルカール・コンソート
(ヨハン・ゼバスティアーニのマタイ受難曲を併録)
Ricercar MRIC-280
(3)音楽による葬送 作品7 SWV279-281 他
ハワード・アーマン指揮、シュッツ・アカデミー
Berlin Classics BC-011519
(4)ヨハネ受難曲 SWV481、カンツィオーネ・サクレ 作品4(抜粋)SWV53-60
ルペルト・フライベルガー指揮、コレギウム・ムジクム・プラジェンセ
Christuphorus CHE-0142-2
(5)シンフォニエ・サクレ第1集 作品6、同第2集 作品10(抜粋)
マテオ・メッソーリ指揮、カペラ・アウグスターナ
Brilliant BRL-93953
(6)シンフォニエ・サクレ第3集 作品12 SWV398-418
フリーダー・ベルニウス指揮、シュトゥットガルト室内合唱団、ムジカ・フィアタ・ケルン
deutsche harmonia mundi 番号不明
0353名無しの笛の踊り
2009/08/18(火) 06:55:24ID:LkWDqX/eシュッツに関してまとまった記述があるものとしては、次の書籍がある。
深井智朗、大角欣矢 共著
「憶えよ、汝死すべきを − 死をめぐるドイツ・プロテスタンティズムと音楽の歴史」
日本キリスト教団出版局、2009年3月
ttp://www.bp.uccj.or.jp/book.php?CD=00701
本自体の内容はリンク先のとおりだが、
シュッツについていえば、16世紀後半〜17世紀におけるドイツの危機的状況
(低温による凶作、ペストの流行、30年戦争など)を踏まえ、
クリストフ・ベルンハルトなどの当時の音楽理論や葬式説教に即して、
「死者は幸いなり(Selig sind dei Toden)」(SWV391)を詳しく分析している。
社会史・文化史研究と神学的考察を音楽分析に結びつけるというアイデアに立った
邦書はまだあまりないだけに、とても面白く読めた。
amazonでも取り扱っておらず、入手先は限られるが、手にとってみる価値はあると思う。
0354名無しの笛の踊り
2009/08/21(金) 08:35:03ID:gcJhLVy+いつもお疲れさまです
0355名無しの笛の踊り
2009/08/22(土) 09:14:30ID:gAVPtUVWありがとうございます。
いつまで続けるのがよいのか悩ましいのですが、もうしばらく頑張ってみます。
ということで、ネットで聴けるシュッツの9回目は、
シンフォニエ・サクレ(Symphoniae sacrae)第3集 作品12から、
「サウル、サウル、なぜわたしを迫害するのか(Saul, Saul, was verfolgst du mich?)」SWV415
歌詞は使徒行伝9:4
フリーダー・ベルニウス指揮、シュトゥットガルト室内合唱団、ムジカ・フィアタ・ケルンの演奏
ttp://www.4shared.com/network/search.jsp?searchName=Heinrich+Sch%C3%BCtz&searchExtention=&submitButton=Search&searchmode=2
(リンク先の音声ファイル40, 41に分割して収録されています。)
バロック様式による円熟した表現を特徴とするシンフォニエ・サクレ第3集(1650年)に
収録されたこの作品は、キリスト教弾圧に向かうサウル(後のパウロ)が、
突然天からの光に照らされキリストの声を聞く、まさにその瞬間を劇的に凝縮して描き出す。
主観的かもしれないが、パウロの回心を描いたさまざまな画家による作品と比べてみても、
(下記リンク先のQuick SearchのText欄に"conversion of Saul"と入力して検索してください。)
表現の方向性において、カラヴァッジョ(Caravaggio)に近いものが感じられる。
ttp://www.wga.hu/index1.html
歌詞や楽譜は>>330に準じて参照してください。
因みに、ベルニウスによる録音は、>>353の2.(6)として紹介したものですが、
HMVでは2枚組なのにマルチバイ特価1,205円で発売予定となっており、
かなりお買い得ではないかと思います。
ttp://www.hmv.co.jp/product/detail/3655298
0356名無しの笛の踊り
2009/08/26(水) 02:47:08ID:NhPTbbjp0357名無しの笛の踊り
2009/08/28(金) 22:22:00ID:Ofz0xwUJダヴィデ詩篇曲集(Psalmen Davids)作品2 から、
「アレルヤ! 主を讃美せよ(Alleluia! Lobet den Herrn)」SWV38
歌詞は詩篇150:1-6
マイケル・ホルメス指揮、17世紀オーケストラの演奏
ttp://www.youtube.com/watch?v=Ed4d4fqlRAs&fmt=18
1619年に出版されたダヴィデ詩篇曲集は、ジョヴァンニ・ガブリエリに学んだ
ヴェネツィア楽派の複合唱様式をプロテスタント教会音楽に導入した記念作。
詩篇150篇にもとづくこの作品は、2群のコーロ・ファヴォリート*1、カペッラ*2に
歌詞の内容に沿った種々の器楽合奏が加わり、色彩豊かな音響体を実現している。
歌詞や楽譜は>>330に準じて参照してください。
*1独唱的な技巧を伴う中核的な演奏グループ
*2音響を増強させる補佐的な演奏グループ
それぞれ合奏協奏曲におけるコンチェルティーノ、リピエーノに相当すると考えてよい。
0358名無しの笛の踊り
2009/08/29(土) 03:46:36ID:YIb8/GYK0359名無しの笛の踊り
2009/08/29(土) 06:02:05ID:gQ8WSjnU教会でのライヴの映像が収録されていて、4つの合唱体が掛け合う様子が実際に分かるし、
すっきりとした演奏をしているので、こちらを紹介すべきだったかも。
ttp://www.youtube.com/watch?v=z0eBOp7hi9c&fmt=18
0360名無しの笛の踊り
2009/09/05(土) 07:42:52ID:f1qxNaT7「イエス・キリストの復活の物語(Historia der Auferstehung Jesu Christi)」作品3 SWV50
ルネ・ヤコブス指揮、コンチェルト・ヴォカーレの演奏
(1) ttp://www.youtube.com/watch?v=Vnl5WotmUNA&fmt=18
(2) ttp://www.youtube.com/watch?v=_xO6cjT4V0E&fmt=18
(3) ttp://www.youtube.com/watch?v=GjzYSLj7asg&fmt=18
(4) ttp://www.youtube.com/watch?v=iVdkunknw18&fmt=18
(5) ttp://www.youtube.com/watch?v=npXEHOhEX08&fmt=18
1623年に出版された「イエス・キリストの復活の物語」は、16世紀のヒストリア(聖書の物語にもとづく楽曲)の
伝統を受け継ぎながら、バロック風の劇的な表現手法を随所に盛り込んだ傑作とされる。
福音史家の叙述は、ドリア旋法による朗唱定型をもとに、4つのヴィオラ・ダ・ガンバの伴奏を加えるなどにより、
極めて雄弁な語り口を実現しており、一方、登場人物の言葉は、伝統にしたがって多声で作曲されているが、
シュッツは、1声部のみを歌い、他の声部を器楽に委ねたり、場合によっては他の声部を省略してもよいと述べている。
(ヤコブス盤は、イエスをアルトとテノール、マグダラのマリアを2人のソプラノとするなど、原則として楽譜どおりに歌っている。)
歌詞は、ルターの協力者であったヨハン・ブーゲンハーゲンが、新約聖書の4つの福音書から抜粋して編纂した
「4人の福音史家による我らの主イエス・キリストの受難と復活の物語」(1526年)にもとづく。
イエスをはじめとする登場人物の言葉は、聖書の文言がそのまま採用されているが、
福音史家の叙述、とくに4つの福音書に共通する箇所では、複数の福音書の文言が適宜組み合わされている。
(例えば、香料をもって墓を見に行った女は、マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメ、ヨハンナその他としている。)
0361名無しの笛の踊り
2009/09/05(土) 07:44:24ID:f1qxNaT7楽曲の全体的な構成は次のとおり。
1. 冒頭合唱
「我らの主イエス・キリストの復活、それは聖なる4人の福音史家によって我らに書き記されたことなり。」
2. 復活の日の朝
女たち、イエスの墓に向かう。大きな地震が起こる(マタイ28:2-4)、3人の女たちの会話(マルコ16:3)、墓の中の2人の者、イエスの復活を告げる(ルカ24:5-7)
((1)はここまで)
マグダラのマリアがペトロに告げる。ペテロが墓に赴く。2人の天使、マグダラのマリアに問う。イエス、マグダラのマリアに現れる(ヨハネ20:2-17)
((2)はここまで)
墓の中の若者、女たちにイエスの復活を告げる。イエス、女たちに現れる。祭司長ら、策を講じる(マタイ28:5-15)、
3. エマオの晩餐
イエス、エマオへの途上の弟子に現れる(ルカ24:13-17)
((3)はここまで)
クレオパ、イエスの問いに答える。イエスとクレオパとその道連れとの会話。エマオにおけるイエスとその弟子の晩餐(ルカ24:18-32)
4. 11使徒への出現
11使徒、イエスの復活を語り合う。イエス、11使徒に現れる。(ルカ24:33-36)
((4)はここまで)
イエス、使徒たちに宣教の使命を授ける(ルカ24:37-48)(ヨハネ20:21-23)
5. 終結合唱
「我らの主、イエス・キリストによって、我らに勝利を与え給いし神に感謝したてまつらん。ヴィクトリア!」
((5)はここまで)
ドイツ語歌詞、聖書の日本語訳の参照方法は>>323と同様。楽譜は残念ながらネット上に見当たりません。
0362名無しの笛の踊り
2009/09/10(木) 10:27:15ID:D6TLpLF1ミ'' 〒ヾ 。0(解説の方には感謝してもしきれぬ…作曲家冥利に尽きるというものじゃ)
(' ´↓`|
'~~ /
∨
0363名無しの笛の踊り
2009/09/12(土) 06:03:31ID:v8vDfvVzシュッツの人柄を示すエピソードのなかで、最も印象的なことはやはり妻の死に関するものだろうか。
>>353に掲げた「憶えよ、汝死すべきを − 死をめぐるドイツ・プロテスタンティズムと音楽の歴史」は、
シュッツの生涯について次のように記載している。
「1585年に生まれ、1672年に没したシュッツは、1615年以降、終生ドレスデンでザクセン選帝候宮廷楽長を務めたが、
そのうち33歳から63歳という人生で最も脂ののった時期を、30年戦争の混乱のなかで過ごさねばならなかった。
同時代の多くの人々の例に漏れず、シュッツもまた身内や友人らの相次ぐ死に彩られた人生を送ったが、
中でも1625年、わずか6年間の結婚生活の後、当時やっと24歳になったばかりの妻マグダレーナを失ったことは、
彼の心に癒しがたい打撃を与えた。当時一般的だった慣習に反して、シュッツは生涯再婚することはなかった。」
当時としては晩婚だったシュッツにとって、16歳年下の妻マグダレーナは可愛くて仕方がなかったようだ。
ホーエ・フォン・ホーエネクの追悼詩によれば、シュッツは「いとしい妻の声や言葉より美しい音や歌を知らなかった。」
また、マグダレーナは「常に夫を愛し、夫が仕事から帰ると大喜びして幸せそうに走って迎えに出たものだった」という。
マグダレーナの死を悼む作品としては、
「アンフィオンとともに、わがオルガン、竪琴は(Mit dem Amphion zwar mein Orgel und mein Harfe)」SWV501がある。
(CDはフランソワ・ラセール指揮、シャンパーニュ・アルデンヌ地方声楽アンサンブル・アカデミア、ラ・フェニーチェ、Pierre Verany PV799011)
また、宗教的合唱曲集のなかの「誰ひとり自分のために生きる者はない(Unser keiner lebet ihm selber)」SWV374、
「我は知る、救い主のいますことを(Ich weß, daß mein Erlöser lebt)」SWV393はマグダレーナの葬儀用に作曲されたとの説もあるが、
こちらのほうは推測の域を出ない。
0364名無しの笛の踊り
2009/09/12(土) 06:07:18ID:v8vDfvVz小宗教コンチェルト集(Kleine geistliche Konzerte)第2巻 作品9から
「おおイエス、甘美な御名(O Jesu, nomen dulce)」SWV308
歌詞はクレルヴォーのベルナルドゥス「イエスよ、甘き思い出」にもとづく。
アンドレアス・ショルによる独唱
ttp://www.youtube.com/watch?v=0TkRXQH5np8&fmt=18
霊感溢れる説教ゆえに、蜜の流れる博士と称されたベルナルドゥスの詩による
この作品は、シュッツにしては珍しいほどの神秘主義的な叙情性を湛えている。
楽譜の参照方法は>>330に準じるが、YouTubeの動画にも譜面が表示される。
歌詞の大意は次のとおりです。
「おおイエス、甘美な御名、驚異な御名、慰めを与える御名。
神の子であるイエスより、歌うことが楽しく、
聴くことが喜ばしく、考えることが甘美なものはあるでしょうか。
おおイエスの御名、魂の真なる糧、わたしの口の蜜、わたしの耳の調べ、
わたしの心の喜び、そして、かくも甘美なイエス、
わたしは、わたしの唇で永遠にあなたの御名を讃えます。」
0365名無しの笛の踊り
2009/09/19(土) 08:06:10ID:vU95QM01シンフォニエ・サクレ(Symphoniae sacrae)第2巻 作品10から、
「神は立ち上がり(Es steh Gott auf)」SWV356、歌詞は詩篇68:1-3
マテオ・メッソーリ指揮、カペラ・アウグスターナの演奏
ttp://www.cappella-augustana.org/discography.php
(Audio Samples(mp3)の1番上のファイル)
イタリアンなシュッツ!!
モンテヴェルディのマドリガーレ「心を固め(Armato il cor d'adamantina fede)」、
「西風が帰り(Zefiro torna e di soavi accenti)」のパロディであるこの作品は、
17世紀イタリアのスティレ・コンチタート*1やチャコーナによるオスティナート*2技法を
そのまま導入しており、シュッツの音楽におけるイタリア的側面を明瞭に示している。
11月に来日が予定されているジャルスキーとラルペジャータの演奏で、
モンテヴェルディの原曲もあわせてどうぞ。
ttp://www.youtube.com/watch?v=e6tJWY2Vaz4&fmt=18
歌詞の参照方法は>>323と同様。楽譜は残念ながらネット上に見当たりません。
(参考までに、モンテヴェルディのマドリガーレの楽譜はいずれも
Choral Public Domain Libraryにあります。)
ttp://www.cpdl.org/wiki/index.php/Monteverdi
*1激昂様式、弦楽器のトレモロ等で戦闘の場面等における激しい感情の高まりを表現する。
(ttp://en.wikipedia.org/wiki/Stile_concitato)
*2執拗音型(ttp://ja.wikipedia.org/wiki/オスティナート)
0367名無しの笛の踊り
2009/09/26(土) 07:02:35ID:ZA0pzhAnイタリア・マドリガーレ集(Il primo libro de madrigali) 作品1から
「おお春よ(O primavera, gioventù de l' anno)」SWV1
歌詞はグァリーニ「忠実な羊飼い」3:1
ユルゲン・プッシュベック指揮、ヴァイマル室内合唱団の演奏
ttp://www.rondeau.de/webbusiness/query.php?cp_pid=179&cp_cat=&cp_tpl=5504
1611年に出版されたイタリア・マドリガーレ集は、
グァリーニやマリーノ等の詩による牧歌的な愛の諸相を歌っており、
うららかな春の情景に無常感を重ね合わせたこの作品は、
日本人の情感にも相通じるものがあるように思う。
歌詞の大意は次のとおり。楽譜は残念ながらネット上に見当たりません。
「おお春よ、若々しい年よ、花々の、萌え出る草々の、新しい恋の、美しい母よ、
よく戻ってきた。だがおまえと共に希望に満ちた
わたしのいとしい日々は戻らない。
おまえはよく戻ってきた、
だがおまえと共に戻らない、わたしの失ったいとしい宝の
あわれにも苦しい思い出のほかは。
おまえはかつての愛らしく美しかったおまえのままなのに、
わたしは、他の人々にあれほどいとしく映ったかつての私ではない。」
0368名無しの笛の踊り
2009/09/30(水) 01:55:34ID:LU27bPdz「イエス・キリストの降誕の物語(Historia der Geburt Jesu Christi)」SWV435
歌詞はルカ2:1-21,40、マタイ2:1-23
ジョス・ファン・フェルトホーフェン指揮、
ネーデルランド・バッハ協会合唱団、カペラ・フィグラリス、コンチェルト・パラティーノの演奏
ttp://cultuurgids.avro.nl/front/detailklassiek.html?item=6ed7f5161032487153d5136505e35fac
オランダ放送協会が収録した演奏会の公開音源から、2001年のクリスマス・コンサートで演奏された
シュッツ等による作品を聴く。
1660年に初演された「イエス・キリストの降誕の物語」は、晩年のシュッツの作品の中でも、
とりわけ優しく喜ばしい情感に満たされた楽曲である。テノール独唱による福音史家の朗唱と、
器楽の伴奏を伴って登場人物の言葉を歌うインテルメディウムが交互に繰り返され、
冒頭合唱、終結合唱が全体を取り囲む構成をとっている。
・冒頭合唱
「我らの主イエス・キリストの降誕、それは聖なる福音史家によって我らに書き記されたことなり」
・福音史家 朗唱(ルカ2:1-9)
・インテルメディウムI(ルカ2:10-12)
・福音史家 朗唱(ルカ2:13)
・インテルメディウムII(ルカ2:14)
・福音史家 朗唱(ルカ2:15)
・インテルメディウムIII(ルカ2:15)
・福音史家 朗唱(ルカ2:16-21)(マタイ2:1)
・インテルメディウムIV(マタイ2:2)
・福音史家 朗唱(マタイ2:3-4)
・インテルメディウムV(マタイ2:5-6)
・福音史家 朗唱(マタイ2:7)
・インテルメディウムVI(マタイ2:8)
・福音史家 朗唱(マタイ2:9-13)
・インテルメディウムVII(マタイ2:13)
0369名無しの笛の踊り
2009/09/30(水) 01:56:16ID:LU27bPdz・福音史家 朗唱(マタイ2:14-19)
・インテルメディウムVIII(マタイ2:20)
・福音史家 朗唱(マタイ2:21-23)(ルカ2:40)
・終結合唱
「我らはみな神、我らの主キリストに感謝をのべまつらん。主はその降誕をもって我らを照らし、
その血をもって悪魔の力より我らを贖いたまえば。我らみな、この主を御使いとともに響き高らかに誉めたたえ、
歌わん、いと高きところにいます神に賛美あれと。」
コンサート・プログラムは全体として次のようになっており、
プレトリウスによる有名なコラール編曲からは、クリスマスを待ちわびる17世紀ドイツの民衆の素朴な心情が
しみじみと伝わってくるように思う。
1.シュッツ「慰めよ、我が民を慰めよ」SWV382(歌詞はイザヤ40:1-5)(0:00〜)
2.ミヒャエル・プレトリウス「エサイの根より」(3:46〜)
3.シュッツ「イエス・キリストの降誕の物語」SWV435(8:00〜)
4.アンドレアス・ハンマーシュミット「高きところにいます神に栄光あれ」(42:22〜)
5.フランツ・トゥンダー「幼子、飼い葉桶にあり」(45:22〜)
6.シュッツ「アレルヤ! 主を讃美せよ」SWV38(>>357参照)(48:15〜)
歌詞の参照方法は>>323と同様。ネット上に現代譜は見当たりませんが、
スウェーデンのウプサラ大学のホームページで、デューベン・コレクションに含まれている
パート譜のファクシミリ(一部消失)を閲覧することができます。
ttp://www.musik.uu.se/duben/basicSearch.php
(Composer欄のプルダウンメニューから"Schütz"を選択し、最下部の"Find"ボタンを押して探してください。)
最後となりますが、長々と失礼しました。
0371名無しの笛の踊り
2009/10/11(日) 22:14:21ID:DsJiq8Dk0372名無しの笛の踊り
2009/10/22(木) 11:21:01ID:7kzNT9bj0373名無しの笛の踊り
2009/10/25(日) 10:08:48ID:wBJBzk7n_,;- '"´ミ`゙ヾゞヽ、
ノ" 、 ,,;ヾ''ヽ、、,, トヽト、
彡 ミ ヽi
ソ ,;'" ヽ
彡_,; ';;' 彡三ミ彡三 ! / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ミ三彡シ ,; ィ'_⌒` jr⌒`i !
ヾトヾ,,;;" ,",ィ・ニヽ (,・ニヽ | 俺スレ
ヾ、(ネ ゙`-=ィ' `、゙ソ'i | 保ッ守ッ
ヽ._,、 、 ,イ_,、 ) イ ∠
/ヽ ト 、,,'";;ノ!i!iヽ..i,, \_________
/ \ ヽ、 ト-='"=≡-''ィ'
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/ | ヽ、_ト、'" ii ', `、
/ | ヽ、 !! j \
ノ ト、 ヽ / ヽ ``'-;,._
/ ヽ , , _| |_,, ヽ
| _,;- '"´ "'- ' "
ト-イ
0374名無しの笛の踊り
2009/10/31(土) 15:51:32ID:bcIlY9n90375名無しの笛の踊り
2009/11/09(月) 21:25:28ID:rqAnW5KM0376名無しの笛の踊り
2009/12/01(火) 01:59:13ID:eZJtijW90377名無しの笛の踊り
2009/12/03(木) 08:57:29ID:x7kHF7UP0378名無しの笛の踊り
2009/12/18(金) 22:33:54ID:Nl1go01U0379名無しの笛の踊り
2009/12/26(土) 10:05:07ID:DcfIYMNI0380名無しの笛の踊り
2010/01/07(木) 19:52:49ID:usSZUbGq0381名無しの笛の踊り
2010/01/16(土) 08:55:02ID:bQQzdQGT0382名無しの笛の踊り
2010/01/17(日) 21:50:47ID:RnJ3HI/50383名無しの笛の踊り
2010/02/17(水) 13:58:28ID:Z2IcSIqe0384名無しの笛の踊り
2010/02/21(日) 21:14:40ID:MP6daUgu0385名無しの笛の踊り
2010/02/28(日) 09:35:12ID:tiYI8J6iノ" 、 ,,;ヾ''ヽ、、,, トヽト、
彡 ミ ヽi
ソ ,;'" ヽ
彡_,; ';;' 彡三ミ彡三 ! / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ミ三彡シ ,; ィ'_⌒` jr⌒`i !
ヾトヾ,,;;" ,",ィ・ニヽ (,・ニヽ | 全力で保守
ヾ、(ネ ゙`-=ィ' `、゙ソ'i |
ヽ._,、 、 ,イ_,、 ) イ ∠
/ヽ ト 、,,'";;ノ!i!iヽ..i,, \_________
/ \ ヽ、 ト-='"=≡-''ィ'
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/ | ヽ、_ト、'" ii ', `、
/ | ヽ、 !! j \
ノ ト、 ヽ / ヽ ``'-;,._
/ ヽ , , _| |_,, ヽ
| _,;- '"´ "'- ' "
ト-イ
0386名無しの笛の踊り
2010/03/14(日) 08:39:48ID:iZCWA6GE0387名無しの笛の踊り
2010/03/28(日) 13:41:20ID:0StiTCUg0388名無しの笛の踊り
2010/04/11(日) 06:07:00ID:rjwAtSEY0389名無しの笛の踊り
2010/04/11(日) 17:40:17ID:2Sv/WAwZなんで保守しつづけるの?
このスレいらないでしょ。
このスレに相応しい事なら書き込んでいいけど、スレを保守するためだけの内容はもうやめろよ。
0390名無しの笛の踊り
2010/04/21(水) 15:23:48ID:IkUR9aXs年二回夏と冬に演奏会やってるから聞きに来てくれ
去年はdie Himmelとか主に向かって新しい歌を歌えとか
おととしがシンフォニアサクラのパン種の話とかを歌った
今年の夏は残念ながらディストラーだが
0391名無しの笛の踊り
2010/05/01(土) 08:19:22ID:57trSCbw0392名無しの笛の踊り
2010/05/29(土) 09:23:47ID:1YC8TvNrhttp://www.hmv.co.jp/product/detail/3835481
0393名無しの笛の踊り
2010/07/02(金) 14:00:57ID:uFBMiiKY0394名無しの笛の踊り
2010/07/19(月) 08:53:15ID:4R3lyqpX対位法が面白いわけでもないし、
和声も月並みだし、
あ、こう来てこうなるな、って先読みできちゃうシュッツ節。
なのにやみつきになるのはなぜ? ww
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