全編をつらぬく胸すくようなアレグロの快感!

安部幸明(1911-2006)は、伊福部昭、尾高尚忠、早坂文雄らと同世代の作曲家。
師であるプリングスハイムの下で西欧の和声システムを徹底的に学んだ安部幸明は、
自身が「あらゆる面で簡潔であり、平易でありたい」と語ったように、
深刻ぶったポーズをとることをよしとせず、
豊かな調性感を保ちながら日本人離れした快活で軽みのあるアレグロを書くことが得意でした。
 ここに収録された交響曲第1番の出だしを聴けば、推進力あふれるメロディアスな
その主題が耳から離れなくなることでしょう。
事実上の交響曲第3番である重厚な『シンフォニエッタ』、
アルト・サックスをソロに迎えた愛らしい『ディヴェルティメント』も必聴です。
 作曲家は昨年末(2006年12月29日)、当CD発売を目前に惜しくも亡くなりましたが、
この録音によって作曲家の魅力をぜひとも知って頂きたいところ。
安部幸明先生、ご冥福をお祈り致します。(アイヴィ)