ホーレンシュタイン/LSO 1959 ?????

化け物のような盤である。まず、表現が非常に密度濃いのに、
それでいて淡く、優しさに溢れている。それ自体はとても優れた演奏の仕方である。
そして合唱や独唱、もちろん各楽器にまで、隅々にまで己の解釈を透徹させた、その仕業。
また、あまりにも柔らかく、透明感に満ちた演奏を、徹頭徹尾貫いているこの集中力。
まさに化け物のようだ。
だが、それが感動に結びつくとは限らない。その集中力は指揮者の集中力であり、
聴き手のそれを遥かに置いていってしまっているかのようだ。
凹凸のない表現をだらだら聴かされているような印象さえ受ける。
これは、ライブの音楽である。指揮者も演奏者も聴衆も、みんな異常な雰囲気の中で、
奏でられる音楽である。それだからCDで聴いたときの評価には、困惑せざるを得ない。