一般論として、アメリカのオケは、少ないリハで技術的に上手くこなすという
効率性が重視されているように思われる。
ベルリンフィルとウィーンフィルが他の超一流オケと比べて傑出している点は、
技術的に完全な演奏を追求するというレベルに決してとどまろうとはしない、
団員一人一人の音楽に対する意識の高さではないだろうか。

シカゴは、ヨーロッパのオケとはもちろんのこと、他のアメリカのメジャーオケ
と比較しても、明らかに異なる美意識、音色、規律の高さを持つ貴重なオケだと
思うけれど、残念ながら、ベルリンフィルのような音楽に対する団員の積極的な
自発性はあまり感じなれない。
余裕しゃくしゃくのパワーと隙を見せない精密なアンサンブルでベルリンフィル
も真っ青の物凄い演奏を聴かせてくれることはあるけれど、それだけでは単なる
価値観の違いを示しただけで、どちらが上という話にはならないだろう。