>ヴァルヒャのオルガン全集旧盤
奨めている人が一人なのか複数なのかは分からんが、俺はどうかなと思う。

・1947-52年のモノラル録音。音質が良好と言ってもそれなり。
 >>942で聴かずに詭弁を弄されている方がいるが、例えば1990年以降のスーパーバジェットレーベルのオルガン録音とは比べるべくもない。
 オルガン録音は楽器の広がり感(時に音の定位)そして音場の再現が何より重要。最近の録音には到底かなわない。

・オルガン研究、バッハ研究の進歩
 >>943でオルガンが歴史的銘器であることが指摘されているが、それでも修復がなされてなければあまり意味が無い。
 オルガンの修復技術、つまりバッハの時代やオルガンをオリジナルな姿に戻す技術は半世紀前と現在では雲泥の差。
 例えばヴァルヒャが新盤で選んだストラスブールの楽器も、現代的改変が施された楽器とライナーに説明があった。

 奏法に関しても、ほぼ同様。これはマリー・クレール・アランの3種類の全集を並べてみればよく分かる。
 アランは三度目の全集を編んだ意図を、歴史的奏法を習得したこと、歴史的オルガンの修復技術が飛躍的に向上したことと述べている。
 もちろん、歴史的奏法を採らなくても素晴らしい演奏はある。テクニックで聴かせる演奏の大半はそうだ。

・歴史的背景
 >>948,958で述べられているいるように、歴史的背景を考えれば畏敬を覚える録音ではある。
 戦後ドイツを慰めと安らぎと和解の精神で支えようとした、そのような意識が投影されていると言えよう。
 それを追体験するのも良いことかもしれない。
 しかし、そのことと「まずはヴァルヒャを聞こう」というのは違うような気がする。
 
・全集?
 10CDでは主要曲しか収録していない。速い演奏でも17CD位は費やす。