歌い抜いたブルックナーだ。
恐ろしいほど切ない冒頭から見事だ。
比類のないほど切なく美しいスケルツォも実にすばらしい。
この上なく優雅で優美なレガートも息をのむばかりで、
ここでアーノンクールは、ブルックナーの心の動きを如実に捉えている。
しかも表現が全く人間の心しか感じさせないのだ。
特にすばらしいのはフィナーレの出だしで、これはまさに激しさの極みだ。
哀切さの極まったものとして後世に残すべき名演といえよう。