プッチーニのオペラ『蝶々夫人』のアリア「ある晴れた日」。
「いつかある日」が正しい。

イタリア語の原題「 Un bel dì 」を直訳すると、確かに「ある晴れた日に」
となるが、Un bel dìというのは「いつかある日に」を意味する慣用句であり、
「ある晴れた日」は「直訳という名の誤訳」だ。

ただし、イタリア語のみでなく、英語のOne fine dayを始めとして、フランス語、
ドイツ語、スペイン語、ロシア語に至るまで、直訳すると「ある晴れた日に」と
なる語句が「将来のいつかある日に」を意味する、というからオッタマゲだ。
この慣用句、欧州席捲。ソ連大統領ゴルバチョフが「欧州という名の一つの家」
という概念を提唱していたのもうなずける。ヨーロッパ諸国の文化的相互近似性
は驚くべきものがある。
単に地理的に近いからか? 古代ローマ帝国という統一国家の子孫たちだからか?
キリスト教を共通に信じているからか?

アジア諸国が文化的、言語的にバラバラなのと好対照だ。