裸ガット弦はテンションが弱いので楽器の鳴り自体が変わる(A=442Hz同士で比較して)。
ナイロン弦でも試しにA=415Hz以下に調弦してみると楽器の鳴り方自体が変わることが
よくわかる。安楽器であろうとガット弦の違いは大きい。

鈴木秀美 「古楽器」よ、さらば! 「ガットと弦楽器」から
要点を引用する。

・ガットはリード系の音がしやすく、スチールはフルート系の音がする
・ガットは雑音が混じっているので暖かみがある。人の声に近い。
 音色の変化が多様。
・張力が弱いので発音を明瞭にできる。最弱音がスチールより弱いので
 最大音はスチールより弱いがダイナミックレンジが広い。
・スチール弦では発音が重く、音を減衰させるのが難しいので
 右手の肘を高くあげたり、ヴィブラートをかけ続けたり、指を強く
 打ち下ろしたりする奏法が必要になったのではないか。