モティーフ・素材の多様さ、という点で言うなら
ボッケリーニやコジェルフ、プレイエルの交響曲のほうがモーツァルト
より優っているし、僅かなモティーフと単純な主題ながら全体として
飽きさせないという点では、ハイドンのほか、
例えばメユールの交響曲etcのほうがモーツァルト
に優っているように感じる。

モーツァルトにももちろん傑作はあるが、41番に感じるのは
中途半端さ。ベートーヴェン的な意味での緊密な構成があるわけでもないし
かと言って個々の楽節のメロディが美しく惹かれるわけでもない。
終楽章の対位法にしても、ベートーヴェンの所謂、大フーガのような
徹底したものではなく、教会音楽由来の荘重さには欠けるし、
かと言ってミシェル・コレットのソナタのような軽快・優美なフーガ
というわけでもない。全てが中途半端な凡作に感じる。この時期の
交響曲としては異例なほど長大なわけではないのだが、30分が非常に
長く感じてしまう。