>>435
そこにメニューインが入ってくるのが何とも・・・

「メニューインの少年時代は神。戦後になって極端に腕が落ちた」とか良く言われるよね。
だけど、少年時代〜戦前〜戦後の録音を通して聴いたうえで俺の感想を言うと、
メニューインの技術は生涯を通じてセミプロレベルだったと思う。
これは「ソロ・ヴァイオリニストとしては」ということです。
音楽家、指導者、慈善活動家としての評価はまた別。

確かにメニューインのテックニックは、少年時代が一番マシだった。
だけど、少年時代の録音を聴いても、
音程は全体的に上ずり気味だし、速いパッセージでは音の粒が揃ってない。
ヴィブラートにはコントロールがきいておらず、左手の指板への押しつけも足らないために
音が許容範囲を超えて揺れてしまっている。

ある程度訓練した人ならわかると思うけど、
速いパッセージを楽譜通りにさらうのは、けっこうすぐに出来るようになるんです。
そこから一音一音の粒を揃えるのが難しい。
だから、いったんスピードを半分ぐらいに落として、
一音一音に神経がかよう程度の速さで何度も何度も練習して、
それから少しずつスピードを上げて行って完成に近づけるわけです。

メニューインの少年時代の録音を聴くと、こういう地道な訓練が不足してたのでは、
と思ってしまう。