ずいぶん厳しいことを書いたかもしれないが、以前から私の書くものを読んでいる人ならわかるはずだ。
アーノンクールはたとえばチェリビダッケとかヴァントとかテンシュテットとかクーベリックとかのように、
指揮棒の一閃で世界が変わってしまうほど偉い芸術家ではない。が、少なくとも今生きている音楽家の中では最良のひとりなのである。
とするなら、聴いておくべきだろう。これもまた念のため言っておけば、細かいことにこだわるアーノンクールゆえ、
席は絶対にオーケストラに近いほうがいい。間違っても1階後方、2階後方などを買ってはならない。
繊細なニュアンスが聞こえなくては、何の意味もない。もし後方席しか買えないのなら、たとえ定価以上を払ってでも
インターネット・オークションなどで入手したほうが絶対にいいと思う。
なお、来日プログラムはCDで聴いておくことができるが、やはりモーツァルトの演奏が飛び抜けて精度が高いことが確認できるはずだ。