まあ、ドイツ人のベートーヴェンへの思い入れは凄まじいものがあるからな。
海外赴任中に取引先のデブに、ディナー奢ったお礼に誘われて、嫌々行ってみたんだが、
まずCDが凄い。キロ単位で箱で買ってくる。手土産に持ってったCDをみて「それじゃ物足りないよ、
貧乏人」という顔をする。エコノミックアニマルはいつまでも交響曲には慣れないらしい、みたいな。
絶対、その交響曲4箱より、俺が買ってきたソナタ32曲の方が高い。っつうか、それほぼモノラルじゃねえか。
で、デブがCDを取り出す。やたら取る。不良風のデブ娘とデブ息子もこのときばかりは親父を尊敬。
普段、目もあわせないらしいガキがワータークールとか言ってる。郷ひろみか? 畜生、氏ね。
プレーヤーも凄い、まず汚ねぇ。埃とかこびりついてる。 洗え。洗剤で洗え。つうか買い換えろ。
で、やたら再生。再生しててデブ一家で聴く。良い曲から聴く。ゲストとかそんな概念一切ナシ。
ただただ、聴く。デブが再生して、デブがデブ家族に解説する。俺には回ってこない。畜生。
あらかた片付けた後、「どうした聴いてないじゃないか?」などと、残った小曲を寄越す。畜生。
で、デブ一家、5箱くらい曲を聴いた後に、みんなでダイエットコーラバウムとカロリーアウシュニットのビールを飲む。
「今日は僕も飲んじゃう」とかデブ息子が言う。おまえ、酒どころか絶対薬やってるだろ?
デブ娘も「ああ、酔っちゃった、あなた素敵ね」とか言う。こっち見んな、殺すぞ。
デブ妻が「太っちゃったわね」とか言って、デブ夫が「カロリーヌルだから大丈夫さ」とか言う。
ジャーマンジョークの意味がわかんねえ。畜生、何がおかしいんだ、氏ね。

まあ、おまえら、ドイツ人にベートーヴェン誘われたら、要注意ってこった。