ズービン・メータ指揮 ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団(69年) / LDN


メータの古い方です。ベルリン盤にくらべると目にも鮮やかな色彩感が楽しい演奏

です。若き日のメータが体一つで体当りしているのが伝わってきますし、

解釈も比較的妥当、というよりも積極的と見ていいでしょう。標題性よりも純音楽的

なクオリティーをコンセプトに、聴かせる演奏という意味でも気合いを感じさせます。

ただし演奏自体の詰めはかなり甘く、細部の描き込もカラヤンなどの比ではありま

せん。さらなる経験を期待したいところですが、経験を積みすぎるとベルリン盤に

なってしまうから音楽は難しいものです。あと、できればホルンだけでももっと音を

出してもらいたかったですね。指揮者の努力にオケが付いてきていないような場面

が気になりますし、後半に向けての盛り上がりも今ひとつ人工的で肌触りの悪さが

残ります。