読譜を笑ったりしないが暗譜の方がいい、と思うのは自由だが、私が思う聴衆の暗譜演奏に対する賞賛は、単に無意識に「暗譜で演奏って凄い」と言う思いだと思う。

内容を理解出来てなくとも論語や百人一首を暗唱されると反射的に凄いと思うのと同じ(苦笑)。

暗唱と同じで暗譜には実はコツがあって、暗譜しているだけでは音楽的に演奏できるとは限らない。
小学生とプロ奏者が同じく暗譜して演奏をした時、その内容の差を考えれば分かり易いだろう。
また、プロ奏者が読譜し、小学生が暗譜して演奏の違いを想像してみて欲しい。

但し、演奏者側からは暗譜は意味はある。譜面を読む動作よりより反射的に演奏できる分、別の部分に注意力を向けることができる。
だから暗譜で演奏できるまで浚うのはぜひとも必要だが、実際に暗譜で演奏するかどうかは楽曲別の慣習や、演奏者の演奏しやすさ、演奏者の聴衆へのパフォーマンスの考え方によるところが大きい。