暗譜といっても、ピアノやギターのソロと、オケの指揮者とでは要求される
能力が全然違う。
確か、かの有名な「絶対音感」だったかな?に書いてあった気がするが、
マゼールはスコアを写真のように暗譜していて、何ページのどこどこと言えば、
そのパートを直ぐ抜き出すことが可能らしい。ブーレーズも何十段もある錯綜した
スコアを精確に記憶してるそうな。でも、バーンスタインは、そんな芸当は出来
ないと自ら語ってる。ベルリン・フィル団員だかの話では、カラヤンも一音逃さず
写真のようにはスコアを記憶してないのでは、と推測してる。
ビアノの大譜表と現代音楽の複雑なスコアじゃ、ページあたりの情報量が比較に
ならないからね。
 
あと、暗譜して、何度も浚って研究してると、知らず知らず自己流儀が出てきて、
原本から音楽が乖離していく場合がある。
だから、演奏家は数え切れないほど演奏した曲でも、つねに譜面を再読し、
夾雑物を排除する必要がある。そのリスクを回避するために、ベテラン演奏家
でも譜面を見ながら、あるいは見なくても譜面台に置いて、心を研ぎ澄まし演奏
に臨む人がいる。