さて、歌手のドタキャンの他に、もう一つハプニングがあったようです。それが、前田リリ子さんのスクランブル登板です。どうやらヨーロッパからつれてきたフルート奏者が急病で出演できなくなり、まさに緊急登板となったようです。
さすがに、BCJで鍛えられているだけあって、こんな時でも無難に勤め上げたようです。個人的には最初にものべたヘレヴェッヘの特徴というのは、実は前田さんにとてもあっているのではないかとも思います。
比較的いつもテンションが高くて、音の出し方も音楽的にも近いものがあるような気がします。
ただ、外人のフルート奏者と比べると音量といおうか、音の通りがやや足りないのではないかと感じるところもありました。とにかく、海外のトラヴェルソ奏者には、非常に音がよく通る人が時々います。
大きなオーケストラの中でも抜けてくるのです。有田さんもそうですね。何が違うのでしょうか? ともあれ、ヘレヴェッヘからも絶大なる感謝の意が示されていたようですし、とてもよかったのではないかと思います。
それにしても、さすが古楽のメッカ東京ですね。次の訪問地ソウルだったらこうはいかないでしょう。
それと、オケのメンバーはずいぶん入れ替わりました。マルセル・ポンセールも来日せず。そんな中でTaka Kitazatoが最古参メンバーとして参加していたのはうれしい限りです。
合唱、特にソプラノにやや「らしからぬ」乱れが見られるときもありましたが、全体としてはさすが、という感じです。
最後に、呼び屋として奮闘したY新聞のTさんに感謝の意を述べておきたいと思います。本当に満足できるいい演奏会でした。ありがとうございました。