オランダ人の登場場面の演出で“フーテンの寅”が想起され、
「男はつらいよ」のテーマが脳内を迷走しっぱなしでした。

演出家はきっと、寅さん=彷徨えるオランダ人と考えたんだ。
間違いない!

それは、彷徨うオランダ人の航海が旅をする寅の姿であり、
7年ぶりに訪れる陸地こそ“とらや”を象徴し、
女たちの愛に裏切られてまた旅に出る寅さんこそが、
オランダ人そのものだ。そして、妹さくらの自己犠牲によって救済されると
いうテーマであったことに気づかせてくれた画期的な演出だったと思う。

良い寅さん映画を観させてもらった。感謝する。