>>707
どういたしまして。

いわゆる第2主題部分(本当は、これがソナタ形式ならば第2部分→小終止部分、
ロンドソナタ形式ならば副次部分と言うべきところだが、分かりやすくするために
こうしておこう)が確定したら、あとは第1主題部分、これも複雑に書かれているが、
提示部の62〜105小節は、再現部186〜231小節に対応する。
すなわち、残りの232小節以降が展開部であり、348以降がコーダへ向けての推移である。
細かい点を抜きにして、この楽章の骨格的形式は、
AーBーAー展開部ーBーコーダ
という風に理解できる。

さて、本題のシューベルトであるが、美しいヴィーン風の副主題が把握できれば
いとも簡単。ブラームスのようにあれこれ余計なお飾りが入っていないからたいへん
分かりやすい。
AーBーAー展開部ーBーA’−コーダ
ポイントの部分の小節数を念のため示しておこう。
1−46−169−214−268−370−401
A’を除いて、ブラームスと全く同じだということがご理解いただけるだろう。
そうしてみると、ブラームスのコーダに現れるタンタタタンタタというリズムが、
シューベルトの引用であるようにも思えてくる。実際ブラームスはシューベルト
の旧全集の編集に関わったということだから、シューベルトの音楽から深い
影響を受けて当然だろう。
さて、余分のA’。これは、単なる付け足しではなくて、いわば盲腸のような
過去の形式の残存物なのである。
こういう形式をシューベルト自身が考えたものではなく、ヴィーンの伝統として
モーツァルトから引き継いだものだからこそ残されているのである。

モーツアルトには、不思議なフィナーレロンドの作例が存在する。