>>480
自分はずっとチャーログのソロで聴きたいレパートリーだったし、今もそうだけど、
これは個人の力量よりアンサンブルの質で勝負するタイプの演奏だと思った。
レイチェル・ブラウン盤のニ短調は、ホルン付バージョンなので、それだけでも貴重だけど。

ヒュンテラーやレイチェル・ブラウンは、二人とも風音多めな奏者だけど、
コセンコは芯のある音なのがいいなと思う。
技巧も超難曲のト長調を冒頭に置くぐらいだし、問題なし。
もう少し音量があればベストなんだけど。

オケのアルテ・デイ・スオナトーリは、決して激情一辺倒なのではないのがいい。
変ロ長調第1楽章の第1ソロセクションの冒頭みたいな絶妙のバランスは随所に聞けて、
それはコセンコ自身が指揮もしているのも大きいんだろうな…弱音部のバランス
はかなり繊細。疾風怒濤のニ短調でも、第1楽章でソロと第1バイオリンで
3度進行するところとか、鳥肌ものだった。勢いだけの演奏になりがちな曲だけど、
そういうところがこの演奏では気に入ってる。

実はニ短調だけは、音量のある奏者じゃないと曲の激情に負ける、と思っていた。
ヒュンテラーもレイチェル・ブラウンも、まさにその状態だったし。
バルトルド・クイケンじゃなく、チャーログで聴きたいと思ってたのもそのため。
でも、こういうアプローチもあるんだな、と。
やっぱりエマヌエル・バッハはおもしろい。