お次はop.33に引き続きオペラだ!
op.33でぶっとんだ人々はさぞこのオペラに期待したことだろう。

歌劇「ルクレティアの凌辱(The Rape of Lucretia)」Op.37[2幕4場とエピローグ]R.ダンカン台本
(1945〜46/1947改訂/初演1946.7.12 グラインドボーン)

ローマ王制を崩壊させ共和制へと移行させたのが、
将軍コラチナスの妻ルクレティアを王子ターキニアスが陵辱してしまった事件なのだそうだが、
このオペラではその顛末が描かれている。
ト書きにあたる部分を男女2人のコメンテーターが歌い、
肝心のお芝居の部分を歌手が歌う演じるという作りになっている。
室内オペラということもあってかなり演劇っぽい感じだ。
曲はop.33のような大スケールの劇的な印象よりはグッと枯れた感じで、
どちらかといえば以後の鰤室内オペラ路線の切り込み隊長的な作品に見える。
とはいえこの後のより禁欲的な作品の数々よりは多彩な響きが聴かれ、
特に1幕2場でハープをバックに女声キャストのみで歌われる部分の美しさや、
2幕2場のコトに及ぶ陰鬱な場面とその後の美しい侍女と乳母のやりとりの対比、
ルクレティアがコラチナスに告白するまでの緊迫したくだりなどはかなり聴きごたえがあるぞ!