歌手がオケに合わせて、自分から拍子を取り直すなんて初めてのことです。
アインザッツの出し方どころか、普通に2拍子、
3拍子を間違いなく振ることもできてません。
だからでしょう、一拍以上ズレることが何度もありました。
彼を見ることで、オペラの指揮者が本番で何をしているのかが
よくわかります。

私は服部さんのことを存じあげませんし、
劇場の印刷物にも経歴がはっきり書かれていませんが、
多分アマチュアの指揮者さんだと思います。
「おさん」を振った、「青いさかな」の神田さんもセミプロで、
非常に耳が悪かったが、こちらはもう救いようがないくらい耳が悪い。
演奏中、オケの音も舞台上の音も何も聞こえていないのでしょう。

そのくせ、オタク度は高いです。
高調波を強く響かせる弦楽器の鳴らし方を採用しています。
しかし、モダン楽器で、それを使うのは部分的だから効果的なのであって、
序曲からフィナーレまで全編に及んで終始その弾き方を通すと、
汚い音ばかりで、下手に聞えるだけです。
本番中聞こえていないだけでなく、音つくりのためのリハーサル中も、
聞こえていいないか、聞こえた音の善し悪しが判断できないのだと思います。

これは、初日を聴いての評価です。
2日目以降、よくなるといいのですが……。

改善策:まともな耳とオペラ経験のあるプロの指揮者を呼んで下さい。
交代できないなら、舞台とピットの音がつながりやすいように、
レヴァインがモーツァルトをやる時のように、ピットを浅くしてください。