出版するには当然ながら金が要る。
半世紀以上を要している全集の刊行をスムーズに進めるためには、経済面を無視することはできないかと。
敗戦〜占領〜再独立の混乱期における、IBGの再出版の努力は評価されるべきだと思うが。
それに、演奏家にとっては何より第一に正確な楽譜が必要なのであって、きれい汚いは二の次だし、
製版し直しによる新たなミスが生じるリスクを抑える意味はあったと思う。
まあ、将来的には、第9番のように新たな研究成果を盛り込んだ新版を刊行してくれれば嬉しいが。
(その点、第7番の2003年版を、1990年前後の修正時のような「改良版」ではなく、「改訂第3版」と銘打った理由が今ひとつ判らなかったりする。)

そもそも、楽譜がどうであれ演奏家は懸命に音楽を作っていくべき。
印刷がどうのこうの言ったところで音楽が良くなるものでもない。

余談だが、大学オケで「ロマンティック」をやったとき、
スコアはノヴァーク版(音友社のリプリント版)なのに、入手できたパート譜はハース版だった。
パート譜をスコアと照合しながら変更せざるを得なくなったわけだが、
スコアの修正が手書きなおかげで、処理すべき箇所が非常にわかりやすいという意外な効果がw