>演奏者はもっと純粋に、「こんな心地良い音の流れがあるよ」
と示すだけでよいのではないか。

その通り。クラの演奏がここまでつまらなくなったのは、一番大切な
自分がどう感じたかをあまりにないがしろにしてきたから。
作曲家の意図とか聴衆に何かをつたえるなんてお題目が幅をきかし
はじめた頃から演奏というアートはおかしな方向に進みだした。
思うに19cロマンチズム滴る演奏への嫌悪感、裏側には本質的に大道芸人
であることのコンプレックスがあり、過剰に客観性をとりこむことで
カモフラージュしつつ知性を演出してきたという人間臭いヒストリーがある。
その勘違いがアートの生命線をいつかブツ切りにし、ひいてはクローン演奏家の大量発生
やクラの市場の低迷という惨状につなげてしまった。
グールドはその悪循環を断ち切る救世主でありえたが、あまりにパイオニア
すぎて後を継げるものがなく今でも異端扱いされるが事実はその正反対。
とことん自分にこだわった彼こそがアートとして本流、自分の感性に目を瞑ったり
後回しにすることこそ外道なんだよ。