バッハの場合、他の多くのバロック作曲家と違って、
モダン楽器によって既に古くから演奏されてきた蓄積がある。
古楽器ブームとともに再認識された作曲家とはそこが違う。

バッハをモダン楽器で演奏するという行為自体が
既に150年くらいの歴史のある「伝統」なわけで
継続性を持つ文化だよ。

これに対して古楽器演奏というのは
確かに「バッハ生存時の状況の再現」という意味はあるが
その後、完全に長期間断絶していた行為なわけで。

比喩的にいうと、モダン楽器によるバッハ演奏=「論語」を訓読みで読む行為
古楽器によるバッハ演奏=「論語」を古代中国語の発音を復元して読む行為

孔子の時代の復元という意味では当然後者だが、「論語」について既に長年
蓄積されてきた文化という意味では前者