> 当時の美意識に沿った校訂作業を経た原典版ですわね。

作曲者以外の書き込みを排除し自筆譜をできるだけ忠実に読み取った版を原典版という。
原典版という意識が無かった時代は、演奏家が自分の工夫を思いっきり盛り込んだ
譜面を売っていた。工夫の中にはフィンガリングやボウイングの追加、スラーの追加、
さらには音やリズムの変形まである。例えば古いブライトコプフのオケ譜には、昔の
オケマンによる書き込みがそのまま印刷されていて作曲家の書いた部分と区別できない。
「往年の巨匠」がSP録音やモノラル録音、ステレオ初期を指すなら、ブライトコプフ版
にさらに指揮者の工夫を加えた演奏が多い。譜面が読める人ならすぐわかる。