何かの本で読んだんだけど、フルヴェンのあの振り方でオケがアインザッツを
合わせるのは、やはり至難の技だったらしい。
普通はコンマスの動作に合わせてオケガ合奏を始めるけれども、フルヴェンの
ばあいはチェロ首席がキーマンになり、チェロ首席が動作の準備を始めた時点
でコンマスが動作を始めたそうだ。
このやり方だと、ヴァイオリンより低弦がわずかに早く聞こえることになり、
フルヴェンらしいドイツ的で重厚な響きが出ることになる、のだそうだ。

戦後復帰演奏会3日目の「エグモント序曲」冒頭を聴いてみると、たしかに
低弦がヴァイオリンより早く出ているのがわかる。