十年ちょっと前、まだパソコンなんて持ってなかった時ね。
ジュピターのフィナーレきいてショックを受け、どうしてもこれをピアノで弾きたくなったの。
バッハのいくつかのフーガは下手ながら何とか弾けるレベルだったから、これもどうにかいけるだろうと思った。
楽譜をピアノ用に書き直して、2、3日ピアノにかじりついたけど、どうもダメっぽかった。
でも、ここまでやっちゃったおかげで、どうしてもピアノで弾いたジュピター聴いてみたかった。
そいで何やったかというと、ラジカセとデジピくっつけて、幼稚な多重録音やってみたの。
つまり1声ずつ弾いて重ねていったわけ。
出来上がりはどうしようもなくきっちゃない音だったけど、作業自体はとても楽しかった。
ピアノでまとめて一気に弾こうとしたときより、ひとつひとつの声部をはるかに明瞭に把握できた気がした。

これって、今だったらパソコン使って簡単にできるんだよね。
自分はパソコンあんまり得意じゃないし時間もないからやる気になれないけど、そういうことやってる人いっぱいいるじゃん。

今じゃ自分のピアノの腕もすっかり落ちちゃって、だからちょっと僻みも混じってるのかもしれないけど、
ひとつの曲をおぼえるのに何日もピアノにかじりついてる人より、こっちのほうが上じゃないかなって思う。