「蘊蓄」を語ろうと思えば、ボウイングの練習をしている人の横でこうささやくこともできる。

擦弦楽器は弓の毛と弦の間の摩擦力により弦が自励振動をすることによって音が出る。
自励振動というのは米国タコマ橋の崩壊映像で有名な現象で、エネルギーは直線的に
供給されているだけなのに、静止摩擦やカルマン渦などの要素によって、振動運動が
発生する現象の事を指す。振動が励起されるまでには、充分なエネルギーが与えられ
なければならない。だから、デタシェを弾くときは弓の最初は速く引っ掻くように弾きなさい。

自励振動の周波数は詳細は省略するが(←この辺が蘊蓄っぽい。講義なら全部やる)、
弦の固有振動数とほぼ一致する。ヴァイオリンの弦の長さは、ネック・メンズア寸法で
近似すると、およそ325mmで、線密度は弦によって異なる。E線は線密度が低く、
G線は高い。これらの線密度の値はネットで調べればわかる(←いい加減)。
また、弦の張力は、ペグで調整され、これによって開放弦の音程が決められる。
張力・線密度と固有振動数は物理的な関係にあるが言葉では式は書けないから省略。
一般的にA線を440Hzや442Hzにあわせる事が標準になっているので、あなたの
弾いているそのA線はすこし張力が足りない。ペグを少し回して調弦しなさい。