カーネギーホール・ライブでのバッハのシャコンヌ。
ブゾーニによって、華麗なコンサートピースに仕立て直されたものだが、
プレトニョフの演奏は、原曲の荘厳な雰囲気を見事に表している。
強く、深い音は、ひとり生きていく人間の孤独、迷い、哀しみ、絶望と
そこからの赦し、希望と再生への願いと祈りが込められているように
高みへと上り詰めていく。
時にチェンバロのように聴こえる中音や鐘のようにも聴こえるバス音など、
多彩なピアノの音は彼ならでは。
いつ、何回聴いても涙がこぼれてしまう。