まあ、家族全員音大ピアノ科卒のショパンへの思い入れは凄まじいものがあるからな。
学生の時に合コンで知り合ったピアノ科デブに、コンサート誘ったお礼に自宅でのミニコンサート誘われて、嫌々行ってみたんだが、
まず楽譜が凄い。キロ単位で楽譜を持ってくる。俺が少しばかりやって持っていったバッハの楽譜をみて「そんなもん弾いてるのか、
ヘタレめ!」という顔をする。エコノミックアニマルはいつまでもショパンには慣れないらしい、みたいな。
絶対、そのピアノを叩いてるだけのショパンより、俺が練習してったバッハの方が評価は高い。っつうか、それほぼミスタッチじゃねえか。
で、デブ親父がピアノを弾く。やたら弾く。不良風のデブ娘とデブ息子もこのときばかりは親父を尊敬。
普段、目もあわせないらしいガキがダディクールとか言ってる。郷ひろみか? 畜生、氏ね。
鍵盤も凄い、まず汚ねぇ。垢とかこびりついてる。磨け。専用クリーナーで磨け。つうか買い換えろ。
で、やたら弾く。弾いてデブ一家で連弾。本人達だけが良いと思われる曲から弾く。客が聞いてるとかそんな概念一切ナシ。
ただただ、弾く。デブが弾いて、デブがデブ家族とガンガン弾きまくる。耳が痛いよ。畜生。
あらかた弾き終えた後、「どうしたおまえは弾かないのか?」などと、それまで人のことなど気にもせず弾いてた奴が思い出したかのように言う。畜生。
で、デブ一家、楽譜50冊分くらいショパンを弾き終えた後に、みんなでラフマニノフとプロコフィエフの曲を弾く。
「今日は僕も弾いちゃう」とかデブ息子が言う。おまえ、ツェルニーどころか絶対バイエルやってないだろ?
デブ娘も「ああ、たくさん弾いちゃった、あなたのバッハ素敵ね」とか言う。こっち見んな、殺すぞ。
デブ妻が「また近所迷惑になっちゃうわね」とか言って、デブ夫が「皆音大ピアノ科卒だから大丈夫さ」とか言う。
ショパンジョークの意味がわかんねえ。畜生、何がおかしいんだ、氏ね。

まあ、おまえら、音楽一家に誘われたら、要注意ってこった。