なんか複数の方から興味をいただいたようで。忘れ去られた指揮者スタインバーグ
を愛する者としてはうれしいッス。
 スタインバーグは若くしてフランクフルト歌劇場の監督となるも、ナチに追われ、
アメリカで主にピッツバーグ交響楽団の指揮者を長く務めました(52〜77年)。
よってこの録音は就任直後のものということになります。
 私的にはスタインバーグの真骨頂は、60年代COMMANDに録音したベト全&ブ
ラ全での淡々とクールでいながらほのかに渋いロマンを聞かせるところ、それから
野人の面影を伝える早いテンポのブルックナー(4〜7番が録音で聞ける、改訂版)
あたりと思います。マーラーはこれが初めてで期待しましたが、う〜ん、残念!と
いうところです。
 昔の演奏なのでテンポは早めで全体で50分以下です。スタインバーグはまだ6
0年代のように熟していないようで、第1&4楽章の終結部など単調な早いテンポ
のまま突き進むので、壮大なフィナーレからは遠いものがあります。また、この曲
特有のやるせないような・悩ましいような・この世ならぬ美への憧れに満ちた独特
の世界とはちょっと違うものになっている気がします。第4楽章の第2主題部など、
マーラーというより昔の映画音楽のような感じがします。勿論、スタインバーグは
ドイツ音楽の本流から、英仏露米の通俗名曲はもとより映画のサントラ音楽までそ
つ無くこなすプロ中のプロなので、ベームのマーラーほど場違いなものではありま
せん。
 根がザッハリッヒなこの指揮者はマーラーとは水と油のように思え否定的なことを書
きましたが、彼はこの曲を20年後の来日公演でも取り上げているので、それなり
の自信と愛着を持っていたと思います。もし生で聴かれた方がいたら是非感想をお
聞きしたいです。録音残ってないかなぁ、、、
 ちなみに>>183で書いた部分でのポルタメントはホーレソほど極端ではありませんで
した。

長文カキコスマソ