単旋律で作られた聖歌には独特のトーンがあります。
メロディのなかでハーモニーを作り出す工夫がしてあるのですね。
胸声で共鳴する下4度の響きと、鼻腔の共鳴の取り合わせは重要です。

例えば長2度の上行で下4度の響きはドローンになって5度の響きを作ります。
 ド(ソ)→レ(ソ)
逆に長2度の下行では3度の響きを作ります。
 ミ(シ)→レ(シ)
これをミーントーンで低めに取って柔らかく納めるかはいつも考えます。
また長3度の上行では下4度を連続して響かせると3和音の響きが出ます。
 ド(ソ)→ミ(シ、ソ)

こうしてトーンを進行させて音のパレットを入れ替えていくと
メロディと自分が一体になったような不思議な心地よさが出てきます。
一度出した音が後戻りできない繊細な綾もあります。