第3章−演奏する身体のメカニズム−にも似た箇所があったから投下しとく。(p48-49)

「・・・多くのピアニストが、ほとんど鍵盤から指を離さず、それを楽しむように、絶えず鍵盤に触れ続けているのは、
この指先の鋭い敏感さを大切にしているからである。彼らは絶えず鍵盤を「感じている」。そして鍵盤の表面の感触が、
彼らの感情をさらに増幅するのだ」

「残念ながら、この習慣には欠点もある。つまり指先が鍵盤の表面に触れたままだと、鍵盤から離れたところから指を
落とした時のようなスピードを生み出すことが出来ないのである。重力が使えないが故に、手の重さを完全に利用し尽
くすことが出来ないのだ。」

「言うまでもなく、この「触る指」による音質は決してとげとげしくなることはないが、腕を大きく振る動きをそこに
加えない限り、音量は常に不十分なままであるし、腕を振る動きを使うと、今度は音楽的フレージングを損なうことに
なってしまう。」