>>755
今回モントゥーとクレツキの全集を二つまとめて買い、先にモントゥーから
全部聴き、今、クレツキの一枚目(1,2番、コリオラン)を聴き終えたとこ。

モントゥーのはアクセントやダイナミクスを自在にコントロールして、かつ、
ロマンティックに溺れず、音楽に自然な個性を存分に聴かせてくれて、
とても満足の全集だったが、その後、今、クレツキの1,2番を聴いて、
こりゃ大変な聴きものに出会ってしまった!!という驚きにやられている。
正直、クレツキ盤にはあまり期待していなかっただけに、よけいに驚きと
衝撃を受けてしまったというのもあるかもしれないが、いやはや、
これは大変な聴きもの全集だと思う!!

演奏の傾向はアポロン的即物主義に貫かれ、ロマンに溺れることなく
楽曲にストレートに切り込んでいくような、ハイテンションの演奏。
しかし、楽譜の読み込みが尋常じゃなく、綿密なバランスの神業的
コントロールと、60年代の名門チェコ・フィルの歌のセンスが絶妙に
絡んで、惚れ惚れするほど素晴らしい。
ところどころ、楽曲の意味深いところでは大きなアゴーギグを使う
など、クレツキの個性も光っている。
自身、作曲家ならではの楽譜の読みと把握が、ベートーヴェンへの
敬意に溢れていて、そこもまた美しい魅力。

ただ、いくつものベートーヴェンを聴いてきた、蘊蓄ある音楽ファンに
こそおすすめ!!
まだなじみの少ない聴き手は、いろいろ聴いてからのほうがいいかも。
玄人好みのコアな魅力に溢れていることは間違いないと思う。