J・S・バッハ【総合】 Part 6
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0341名無しの笛の踊り
05/02/23 19:42:26ID:/PrdUQIR>それでなんて邦訳したらよいのか
例えば東川清一(『古楽の音律 』)は、"temperament" を「調整律」と訳し、
「中全音的調整律」「適度調整律」などと言っている。悪くはないかもしれない
けど、なんだか良く分からん気もする。俺としては>>338で言ったように「適切な
訳語がなくなってしまった」と考えてる。
whol+過去分詞(英語ならwell+過去分詞)を「良く〜した」「適度に〜した」と
訳すのもどうかと思う部分がある。well-intentioned や well-formed は善悪・
正邪のレベルで「良く」という意味を含むが、well-informed や well-known は
「十分に」「大いに」の意味になる。ステーキの well-done は 「適度な焼き加減」
じゃなくて「十分に火を通した」。
とすると、「十分に調整された音程を持つ音律」という意味である可能性も
捨てきれない。実際、ヴェルクマイスターの主要な音律に含まれるいくつかの
完全五度は、当時主流だった1/4シントニックコンマ狭い五度よりも更に狭く、
その意味で「十分/大いにtemperされた五度」になっている。
で、バッハ自身は音律について具体的には何も述べていないので、どのような
音律を想定していたかは分かっていない。ヴェルクマイスターやキルンベルガーの
音律はかなり「"平均律"曲集」と親和性が高いとは思うが、状況証拠にすぎない。
そもそも特定の音律にこだわってはいなかったかもしれない。そういうことが分かって
いないから、しっくり来る訳語を選べない。
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