今回の交響曲 第3番 は、まさに諸井の音楽の真髄が表出された最高傑作
と評価したい。このディスクを何回か反復して聴いたが、
聴くほどに味わいが増し、その密度の高い内容が感動を呼ぶことになった。
もちろん、この曲は思想的な深さがあるので、演奏者は相当の理解と共感を
もつことが必要だが、その意味でも湯浅卓雄とアイルランド国立響の演奏は
みごとというほかはない。
(中略)3曲ともにすぐれた演奏によって、作品の本質が的確に表現された
といえる。湯浅が初録音の責務をみごとに果たした秀演である。
- 小石忠男(レコード芸術 2004.12)

(交響曲 第3番の)第3楽章は憧れに満ちており、
不思議な交響が未来の世界を開く。極めて個性的であるとともに
心惹かれる世界であり、慈愛の優しさがまことに印象的だ。
湯浅の指揮は共感にあふれ、音楽の美しさを最大限に引き出している。
- 宇野功芳(レコード芸術 2004.12)

ドイツに学び、日本人ならではの絶対音楽の創作を追及した諸井三郎が、
創作の絶頂期に書いた3曲を収録。
(中略)その響きは難解なものではなく明朗で、
特に代表作たる交響曲 第3番の荘厳なアダージョ(フィナーレ)は感動的だ。
- (Varie 2004.11)

(交響曲 第3番の終楽章では)緩やかなテンポにそれぞれの楽器群が
静かに重なり、近刊のフレーズが呼応しあう様にはブルックナーの影が
見え隠れする。楽章後半では戦争中に命を落とした戦士の魂が
点に登っていくような神々しい大空間を描いている。
このような日本人による秀作、大作の録音、演奏の活発化を願うばかりだ
- (ぶらあぼ 2004.11)