(長過ぎなので分割)

3幕最終場でシェーンの想いがジャックによって成就されるところも、
今回はジャックではなく、お気に入りの赤いネクタイをポケットから
だらしなく垂らしたよれよれのシェーン自らが復讐を果たすように見える。
殺されたはずの医事顧問は同じ白衣姿のまま組曲の間に黙役で登場し、
ロンドンの公衆便所でルルにフェラされる。
自分の喉をかき切って死んだ画家は、黒人ではなく白人の画家の姿のまま仮の3幕、
肉便器ルルを囲むカゴメカゴメで、血みどろのゾンビとなって再登場する。
こうなると前半でルルの上昇気運の踏み台になった男たちが、別人に生まれ変わらず、
そのまま復讐するように見えるが、3幕版上演のままならどうなったのか、
3幕1場で人々の心がルルから離れていく様子がカットされ、
「ドラマトゥルギー==>演出」の解読ポイントが葬られたので、本当のところは分からない。

これだけ見ても、パウントニーが見せたかった何かが、実現しなかったことが見える。
そういう状況下で、演出について断じてしまうのは意味がないと思うのだが、
どうだろうか?


>>863

私は観たあと、これだけ想像をめぐらせて楽しめた。
むしろ、ドブに捨てる気で観たら、便器の残り水の中から拾い物をする思うよ。